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早稲田大学人間科学部「文理融合の学際教育を重視」

早稲田大学人間科学部「文理融合の学際教育を重視」  人間科学部は、1987年、埼玉県にある早稲田大学の所沢キャンパスに設置された学部です。人間科学とは、人間に関する諸問題を学際的な視点から総合的に考察する学問であり、日本の大学としては、1972年に大阪大学が初めての人間科学部を設置します。1976年には、当時の立正女子大学(現在の文教大学)が私学として初めての人間科学部を設置しますが、ここから11年経って、早稲田大学にも人間科学部が設置されることになります。とはいえ、早稲田大学のほうは、1964年に開設された教育学部教育学科体育学専修を改組する形で誕生しており、体育科教育における教育学部の伝統が受け継がれている学部とも言えます。ちなみに、文化構想学部にも、人間について考察する「現代人間論系」が設置されています。

設置当初、人間科学部には、教育学部教育学科体育学専修を前身とするスポーツ科学科が存在しましたが、現在は、「人間環境科学科」「健康福祉科学科」「人間情報科学科」の3学科、通信制の「eスクール」から構成されています。
早稲田大学人間科学部「文理融合の学際教育を重視」 このうち、人間環境科学科は、人間の存在とその行動に深くかかわる様々な環境(自然界、社会、文化、心理など)を総合的に考察し、そこから発生する諸問題の解決と人間社会の発展に資する人材の養成を目的としています。また、健康福祉科学科は、様々なストレスを生み出す現代社会における人間のこころとからだの「健康」 、少子高齢化に伴う介護社会において喫緊の課題となっている「福祉」 をテーマに、人間が健康に暮らせる社会を学際的な視点から模索しています。扱う領域は、人文科学・自然科学・社会科学の枠を越え、健康福祉に関する様々な分野に及んでいます。さらに、現代社会の発達に欠かせない情報とその伝達技術にアプローチする人間情報科学科は、情報に関する5つの領域(情報科学、人間工学、認知科学、教育工学、コミュニケーション)をベースに、人間と情報との関係を科学的に解明する学際教育を行っています。

早稲田大学は、東京専門学校時代の1886年から『早稲田講義録』を校外生に発行し、昭和30年代までこの講義録による通信教育を行っています。人間科学部のeスクールは、この通信教育の伝統を受け継ぎ、2003年に開設されています。スクーリング以外のほぼ全ての科目がeラーニングで履修できる日本で初めての通信課程です。

このように、人間科学部の各学科は、文系・理系が融合した総合科学の研究を最大のテーマとしています。文理融合の学際教育を重視する人間科学部では、他学科の履修も可能となっており、早稲田大学の中でも学科の枠をも越えた強い学際性を有しています。さらに、世界のグローバル化によって人間を取り巻く様々な問題が複雑化する中、語学だけでなく言語の成り立ちに関わる文化的な背景や歴史なども横断的に学ぶことができる外国語科目も用意されています。

人間科学という比較的新しい分野で世界に貢献する人材を世に送り込もうという早稲田大学の人間科学部が取り組む多彩な学際教育は、人間に関する次世代の諸問題を解決する突破口の一つとなることが今後も期待されます。

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