沢登り





 沢登りは日本で独自の発達を遂げた登山の一形態であるといえます。  沢タビや草鞋を履いてハーネスをつけ、山麓に湧き出る大小様々な沢を逆に遡っていきます(これを遡行といいます)。沢はその山域の地形や土壌によって様々に表情を変え、時には美しいナメ滝、時には激しい瀑布となって我々の前に立ちはだかります。

 このような沢の中を、丈夫なロープやカラビナ・シュリンゲ・エイト環と呼ばれる装備を駆使してどこまでも進み、源流を足下にする。この過程を楽しみのが、沢登りというアクティビティです。

 多くの人々が辿る稜線上の縦走登山と異なり、沢登りは行動力と技術を上げた分だけ、より深く自然の懐へと入っていくことが可能です。<北海道や東北の沢にはイワナやヤマメがひしめいている所も多くあります。また、時に動物たちと出会うこともあります。

 一日の行動を終え泊まるところを決めたら、枝を集めて焚き火をします。これを皆で囲んで体を温め、頭上の木の間からのぞく星空を眺めながらの一杯は最高です。

 渓流釣りの腕前があれば、新鮮な川魚の塩焼きを酒の肴に添えることもできます。

 冬山と並び、時に危険と隣り合わせでもある沢登りですが、重要なことは技術や知識の充実と、自分達の実力を見極め無理をしない判断力を養うことです。「安全にスリルを楽しむ」、これこそが沢登りを存分に楽しむコツであり、同時にわが部がもっとも大切にしている信条です。