「縦走」とは、本来季節に関わらず山から山へと渡り歩くことを言いますが、私たちは無積雪期のオーソドックスな縦走登山を総称して「縦走」呼んでいます。
同時にこの形態は、私たちが年間を通じて行なっている様々な活動を安全に行うための基本技術を学び、確認する場でもあります。それは、山の歩き方から始まり、テントのたて方・食事の作り方・地図の読み方・気象の推移を読み取る方法、緊急時のビバ−クや怪我人の搬出方法、無線の扱い方など多岐に渡ります。
これらは端的に言ってしまえば、「生きる方法」です。安全にワンゲル活動を行うには、これら全ての知識や技術を不足なく身につける必要があります。そのために、無積雪期の山は格好の場所なのです。
また、日本は南北に細長い国土に低山から高山まで非常に多岐にとんだ数多くの山々を擁するという点で、世界にもあまり例がないほど登山には魅力的なフィールドであるといわれています。
たとえば日本海側なのか、太平洋側なのか、緯度が高いか低いか、組成、土壌や植生はどのようなものか、これらの要素によって様々な表情を持つ山が存在し、一つとして同じような山域は存在しません。
このような魅力的なフィールドを、仲間たちとともに山から山へと渡り歩く。これほどに魅力的な活動が、果たして他に存在するでしょうか?