世界のWASEDAを目指す早稲田大学

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エピローグ「WASEDAのその先」

エピローグ「WASEDAのその先」  これまで書いてきたとおり、早稲田大学のグローバル化は、前身の東京専門学校の時代から現在に至るまで、戦争が暗い影を落とす一時期があったとはいえ、日本を取り巻くその時々の国際情勢を反映するかのように、様々な形で試みられています。

東京専門学校の創立30年を記念して制定された「早稲田大学教旨」において、早稲田大学は、世界の学問の発展を助け、世界で広く活躍できる人材を育てることを宣言しています。グローバルユニバーシティ「WASEDA」への志向がこの頃からすでに芽生えていたことが窺われます。

国際化拠点整備事業「グローバル30」の拠点大学である早稲田大学は、日本の大学として、最大規模の外国人留学生数を受け入れる大学の一つとなっています。国際教養学部などの学部はもちろん、国際コミュニティセンター(ICC)や国際学生寮(WID)など、外国人留学生との出会いの場が多く存在します。また、70か国に及ぶ国や地域の大学と協定を結んでおり、提携する海外の大学は、アジアにとどまらず、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、北米、南米にも及んでいます。国際交流の分野でも、日本の大学トップクラスの実績を上げていると言えるでしょう。
エピローグ「WASEDAのその先」  東京専門学校の時代から朝鮮の若者を受け入れたり、清国留学生部を設置したりするなど、早稲田大学は、伝統的にアジアとのつながりが強い大学の一つとされています。その早稲田大学が名実ともに「真のグローバルユニバーシティ」となるためには、これからも、多くの日本人学生を海外に留学させたり、海外の教育機関との共同研究を積極的に進めたりするほか、地域に偏ることなく、欧米やアフリカ諸国などからもより多くの留学生を呼び込むことも必要ではないかと思います。

少子高齢化に伴う大学全入時代を迎え、学校の統廃合や改編が進んでいます。大学経営が日に日に厳しさを増す中、日本ではなく世界の有力大学の一つとして生き残るべく、早稲田大学は、日本の私学トップの座に甘んじることなく、国境なきグローバリゼーションを意識した学内改革を他の多くの大学に先がけて進めています。

大隈重信はかつて、摂生に努めていれば125歳まで長生きできるという「人生百二十五歳説」を唱えていますが、この大隈重信の考えは早稲田大学という組織にもそのまま当てはまります。地球規模のグローバル化の波に晒され、国際競争の表舞台に立つことになったからこそ、世界の大学として存在し続けるための摂生、すなわちグローバルユニバーシティであり続けるための様々な施策を絶え間なく進めていく必要があります。

真のグローバルユニバーシティを目指す早稲田大学の大胆な挑戦はこれからも続くことでしょう。WASEDAのその先にあるのは、現状に満足することなく、国際社会の中で常に自らの存在を高め続けようとするWASEDAの姿そのものなのです。

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