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早稲田大学文化構想学部・文学部「文化はボーダレス」

早稲田大学文化構想学部・文学部「文化はボーダレス」  1949年、新制となった早稲田大学は、第一文学部と第二文学部(夜間)を開設しますが、ライフスタイルの変化や少子化の進行などの影響で勤労学生が減少し、また、世界のグローバル化が急速に進行する時代の流れを受けて、夜間学部ゆえに外国人留学生を受け入れることができない第二文学部の存続が議論されるようになります。

こうした中、2007年には、これら2つの文学部が「文化構想学部」「文学部」が再編され、文学教育の新たな2学部制がスタートします。かつての文学部のルーツは、東京専門学校が早稲田大学と改称した1902年、坪内逍遥らの尽力で開設された「早稲田大学大学部文学科」であり、1920年に文学部となります。設立以来、私大文学部のパイオニアとして日本の文学界や演劇界の発展に大きく寄与しており、文芸、芸能、美術、マスコミなどの分野で個性豊かな人材を多く輩出しています。

文化構想学部の英訳は”School of Culture, Media and Society”とされています。文化構想の名を冠する学部を開設した大学は、日本では早稲田大学が初めてですが、他の多くの学部が学科編成を採用しているのに対し、文化構想学部は6つの論系から構成されています。この論系は「多元文化論系」「複合文化論系」「表象・メディア論系」「文芸・ジャーナリズム論系」「現代人間論系」「社会構築論系」に分かれており、同じ系統の科目同士が1つの論系の中で横断し合う学際的な教育体制がこの学部の最大の特色です。

文化を称する論系のうち、多元文化論系は、アジアやヨーロッパ、英語圏といった地域ごと、近現代や古代・中世といった時代ごとに世界各地の文化を多元的かつ包括的に考察し、文化の多様性を習得させることを目的としています。一方の複合文化論系は、言語、宗教、思想、政治経済、科学技術などが複雑に絡み合って生み出される文化の複合性に着目し、社会における文化現象の複雑な成り立ちを解明することに主眼を置いています。
早稲田大学文化構想学部・文学部「文化はボーダレス」  表象・メディア論系は、様々な表現形態で創作された芸術作品に総合的な観点からアプローチし、多彩な表象文化に対する見識を深めるカリキュラムを用意しています。また、文芸・ジャーナリズム論系は、文芸作家や翻訳家などはもちろん、放送や出版といったマスメディアの業界で制作活動に携わる人材の養成を目指しています。

現代人間論系と社会構築論系は、現代社会とそこに生きる人間が抱える諸問題を共通の研究テーマとしています。このうち、現代人間論系は、複雑な社会構造に身を置く現代人を取り巻く様々な事象について学際的に考察し、高齢社会の進展に伴う福祉や社会保障といった現代社会ならではの喫緊の課題に取り組む人材の養成を目指しています。一方の社会構築論系は、社会のあるべき姿とそれを実現するための方法を歴史的かつ文化的な視点から考察しているのが特徴です。

一方、文学部を構成するのは、従来の学科編成を踏襲する17のコースです。思想・哲学系の「哲学コース」「東洋哲学コース」、心理・教育系の「心理学コース」「社会学コース」「教育学コース」、言語・文学系の「日本語日本文学コース」「中国語中国文学コース」「英文学コース」「フランス語フランス文学コース」「ドイツ語ドイツ文学コース」「ロシア語ロシア文学コース」、芸能系の「演劇映像コース」、史学・考古系の「美術史コース」「日本史コース」「アジア史コース」「西洋史コース」「考古学コース」に分かれています。

文化構想学部の使命は、これまでなかったような新しい学問的見地から人文科学系の様々な科目を学際的に融合し、新しい学問分野を開拓することであり、一方の文学部には、坪内以来の伝統的な学問分野のさらなる継承と未来が託されています。そして、これら2つの異なる性格を有する学部は、文学学術院という共通の組織に属しています。この文学学術院の下、2つの学部は専門科目と外国語科目のいくつかを共有しており、2学部いずれの学生も履修できるようになっています。

文学学術院による人文科学の学際的な教育体制は、早稲田大学の文学教育の伝統を活かしつつ、グローバリゼーションによる新しい時代の流れを反映しています。文学や芸術といった文化に国境はありません。世界のグローバル化にあって、早稲田大学の文化構想学部と文学部は、幅広い文化的な素養と国際的な視野を武器に世界でも活躍できる人材の養成を目指しているのです。

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